楽しいかな、ミニシアター


キネカ大森

JR大森駅近くの西友ストアの5階にある。
3館構成で、1が東宝邦画、2が特集上映、3が香港映画専門館となっている。

西友も近所にあるスーパーとさして変化があるものでもない。
エレベータ5階で降りると、目の前にチケットブース、
左手には簡単な柵で仕切られた入口。
ロビーは3館共通で入場時に”何番劇場です”と案内される。

ロビーを共通にして、「x番スクリーンです」と案内される、いわゆる最近流行の
シネコンは東京近辺ではこの劇場がもっとも早いのではないでしょうか。

オープンした頃(82年?)はシネセゾンのシャシンで、シネコンも、オシャレなミニシアター
も女性向のコンセプトも新鮮だった。

10年ぶり位に訪れた劇場は意外とミニシアターの雰囲気というよりは、
懐かしい昔乍らの映画館、という感じだった。

ロビーがごちゃついてしまったが、場内は非常に落ち着ける空間。
ミニシアター特有のギラギラした気張った雰囲気はない。
土地にあった風格を感じる。

最近できたミニシアターが10年後にこれだけの風格を持てるか?
ずっとギラギラし続けるか?
現在のキネカ大森の空間はとても気持ちのよい空間であった。

         (98年2月 21日 キネカ大森2 「三毛猫ホームズの推理」)